第6回哲学カフェ 活動報告
2019年5月30日(木) @首都大学東京 南大沢キャンパス
世話人:横田仁、浅利みなと、角田健太郎
進行:木田直人
5月30日、第6回の哲学カフェが開催されました。参加者はさらに膨れ上がり、もう哲学研究室では収容できないほどです。五つのテーブルに分かれ、各テーブル7~8人となりました。次回から教室変更をする必要があるかもしれませんね。さて、今回のテーマは次の三つです。
①「頑張る」とはどういう意味?
②働かなければいけないのか?
③なぜ人は自分のことを他人に話したがるのか?
①「頑張る」の意味がよくわからないという問題提起、みなさんは共感できますでしょうか。一生懸命にやっている本人は、頑張っているという自覚はあまりなく、たんに知的好奇心に突き動かされてやっている、もしくは理解できない不満を解消しようとして動いているだけだ、という意見に賛同者が多かったです。たしかに、「頑張ってるね」と言われてポカンとした経験がある人は多いかもしれません。頑張るとは、やりたくないことをやらされているときに意識してしまう努力の意識だ、と定義した人もいました。なるほど、そうかもしれないですね。
②「働かなければいけないのか?」については、「だって生活できないじゃん」という当然の反応が出てきますが、AIや人工ロボットの発展によって、今後大きな問題になりそうな問題提起です。たしかに、私たちは何のために働いているのでしょうか。お金や生活のため、という目的が満たされたとき、それでも私たちは働くのでしょうか。働くことは自己実現のため、という発言者がいましたが、ブラックバイトが問題になっている昨今、それは理想に過ぎないという反論がありました。満たされてなお働く必要はあるのか、そもそも働きたいと思うものなのか、考えさせられました。
③「なぜ人は自分のことを他人に話したがるのか?」は、本日一番盛り上がったテーマに思われました。普段、ブログ、SNSをやっている参加者にとっても不意を突かれたようで、みずからを振り返る機会になったのではないでしょうか。参加者からは、自分の承認欲求を満たすためではないか、という率直な意見が提出されましたが、ではなぜ承認欲求を人は持つのか、という根本的な問題に議論は収斂していったグループもありました。人は人とつながろうとすることは、人間にとって本質的なことなのではないか、という重大な結論にたどりついたような気がしました。
今回の状況は、首都大広報のTWITTERにて報告されました。さらに活況を見せる哲学カフェ。次回は初めての出張、街中哲学カフェです。聖蹟桜ヶ丘のおしゃれな古着屋さんで開催される予定です。みなさん、次回もぜひご参集ください!